副業ことはじめ~長く続ける仕事の探し方と付き合い方~

「人生100年時代」という言葉が使われるようになってから久しくなりました。

終身雇用制度が崩壊し、経済情勢も不安定な中、今所属する会社だけに依存するのではなく、自らキャリアを切り開こうと考える方も多いのではないでしょうか。

今回は、これから副業を始めたい、または副業を始めてみたが、いい進め方が分からないという方のために、副業のスタートの仕方について紹介します。

誰もが副業をするべき時代

2019年に行われたリクルート社の意識調査によると、副業に興味があると答えた人のうち、まだ副業経験がないと答えた人は6割という結果になりました。まだ副業に取り組んでいない理由としては、副業する時間がない(25%)、副業にそこまで詳しくないから(14.8%)、副業の探し方が分からない(14.2%)などが上げられました。

(出所:株式会社リクルートキャリア「兼業・副業に対する個人の意識調査(2019)」)

実際、副業を全面禁止している企業は50%、副業を容認している企業についても、全面容認は約14%のみで、まだ副業・兼業に対して全面的に前向きな企業は少数だといえます。

(出所:パーソル総合研究所「副業の実態・意識調査(2018)」)

しかし、多くの人にとって、副業をせざるを得ない現実が迫っているといえます

終身雇用制度の崩壊、年金制度の不安に加え、2020年4月からは同一労働同一賃金制度が導入されます。これは、就業形態にかかわらず、同じ労働価値を提供している人に対して、同じ報酬を支払うという制度であり、派遣社員や契約社員に対し不当に低い賃金を支払うことを防ぐ制度です。

この法律によって、派遣社員や契約社員の賃金が上がるのでしょうか?

急に人件費を引き上げることは、雇用主にとっても難しいことです。

つまり、正社員の賃金が、今の派遣社員の水準に合わせて引き下げられることが懸念されます。

会社の仕事以外にも、収入の柱を築くことは多くの人にとって他人ごとではない話になってくるのではないでしょうか。

やるべき副業、避けるべき副業

では、副業を容認する会社が増える未来が来ると仮定して、なにを副業として取り組めばいいのでしょうか?副業を経験している人の中でも、多くが夜間や休日にできるアルバイトをしていると回答しています。しかし、副業で単純作業・単純労働のアルバイトをすることはあまりお勧めしません。なぜなら、そういったアルバイトは、自分の時間を切り売りしているにすぎず、時間をすり減らすばかりで人生にとってプラスにならないからです。

では、人生にとってプラスになる副業とはなんでしょうか。

一つは、資産になる副業です。もちろんアルバイトもお金稼ぎになりますが、自分の時間を引き換えにしている点で言えば、プラスになっていません。またストックの収入にならず、フローの収入であり、働くことをやめると収入が途絶えてしまいます。単純労働の場合仕事の結果得られるスキルや知識の価値が少ないため、自分の市場価値向上にもつながりません。

資産になる副業とは、お金が生まれる仕組みをつくるもの、あるいは人脈・スキルの面で自分の価値を向上するものを指します。稼ぐことにこだわらなければ、無償であっても、会社で得られないような人脈構築や、自分のスキル向上につながる副業は資産になるといえます。

人脈・スキルと重なりますが、本業と異なる柱を築ける副業もプラスになります。普段は会社の営業として働く人が、夜はバーを経営しているというのも副業のスタイルの一つです。

本業と相乗効果のある副業も、自分の市場価値を向上させます。例えば、企業間の交流会企画や、マーケターや営業等のコミュニティ運営も相乗効果のある副業の一つです。

会社員でも始められる三つの副業スタイル~権利収入・受託・オリジナルサービス~

代表的な副業の三つのスタイルについて、会社員から始められるもので紹介します。

ちなみに、副業に興味を持ちながら取り組めない理由の上位に、「時間がない」「知識がない」「経験がない」がありますが、これは、「ないない」状態を自分で選んでいるだけです。会社員として、会社の仕事があるのだから、「ない」のはあたり前。これらをつくるために、会社の仕事をやめることはむしろ危険です。会社の収入があるからこそ、安心して副業を始められます。ぜひ自分の中の優先順位を改めて考えてみてください。

副業スタイルその1:権利収入

アフィリエイトや投資・私産運用など、自分が働かなくても収入が発生する仕組みをつくる副業です。アフィリエイトのためにブログをつくったり、効果的な私産運用を行うために必要な知識を身に着けるなど、最初は時間やお金をかけて努力する必要があります。ですが、一度仕組みができてしまえば、あとは自分の時間を使わず、勝手にお金が入ってくるようになります。

夢のような仕組みですね!!

しかし、、、例えば、アフィリエイトブロガーで、収益平均は月3,000円程度。

月1,000円未満しか収益化できていないブロガーの割合は、2019年度で45%と、厳しい道のりであることが分かります。

副業スタイルその2:受託

そこで、もう少しハードル低く取り組めるのが、受託による副業。ブログの記事を書いたり、SNSの更新をしたり、簡単なアンケート集計作業をしたりと、作業を切り出して依頼している例がよく見られます。

誰でもできる仕事であれば単価は低くなりますが、

・バナーやロゴ等のデザイン制作

・ウェブページの制作

・写真撮影・編集

・動画編集

・アプリ制作

など、何らかのスキルが求められる業務であれば、ある程度の単価で、依頼者のオーダーに沿って受託で仕事をすることができます。

受託の仕事は、作業や納品したものに対してお金が発生するため、作業をすれば必ずお金を稼ぐことができます。

副業スタイルその3:オリジナルサービス

受託と異なり、自分で独自のサービスを開発して、販売するスタイルです。

アプリやウェブサービスなどを開発して課金したり、独自のコンサルティングサービスを開発・提供したり、研修のような情報コンテンツをまとめて講師としてセミナーを開催したり、教材を販売したりすることが、これにあたります。

自分の知識や経験を存分に生かしてサービス提供ができるという意味で、非常にやりがいを感じられますが、依頼者のいる受託スタイルと異なり、お客様を自分で開拓しなければなりません。

副業の探し方と集客の方法

では、自分で仕組みづくりをする権利収入スタイル以外の、受託・オリジナルサービスについて、副業の探し方をお伝えします。

1.受託編:仕事を探す

フリーランスという働き方が広まり、フリーランスが仕事を探しやすいようなプラットフォームが整っています。これらのプラットフォームを活用して、副業に活用することができます。

そのプラットフォームの一例を紹介します。

1)プラットフォームの例

Lancers、Crowdworks

Lancers https://www.lancers.jp/

Crowdworks https://crowdworks.jp/

いわずと知れたフリーランスのジョブマッチングサービス、Lancers(ランサーズ)とCrowdworks(クラウドワークス)。

デザイン制作、ウェブ制作、ライティング等の成果物があるものから、コンサルティングのようなサービス提供まで、様々な形態の仕事を提供したり、依頼したりできます。

ランサーズは、会員登録することで会員向けのコワーキングスペースを無料で利用できる点がメリットです。

Freelance Basics https://www.lancers.jp/basics/service/coworking

各プラットフォームで実績を積むことで、プラットフォーム上の評価を蓄積することができ、依頼を受けやすくなったり、より良い単価で仕事を受けられるようになったりするのが、プラットフォームのいいところ。一方、特定のプラットフォームに依存しすぎると、そのサービスが万が一終了になった時に仕事が全部なくなってしまうので、分散させたり、実績やポートフォリオは残すようにしましょう。

シューマツワーカーhttps://shuuumatu-worker.jp/

空き時間や土日に、スタートアップで仕事ができるマッチングプラットフォーム。主にエンジニアやデザイナーポジションで募集があります。

Another Workshttps://aw-anotherworks.com/

複業マッチングプラットフォームとして、エンジニア・デザイナーをはじめ、広報PR、マーケティング、採用等様々な業務に複業として携わることができます。

自分から営業をかけずとも、これらのプラットフォームに掲出されている仕事に応募することで、副業案件を作ることができます。

2)indeedも副業探しに活用できる

副業探しで意外と盲点なのが、求人サイトの「indeed」。転職サイトと同じ位置づけで、正社員雇用を探すときに利用すると思われるかもしれませんが、副業または個人事業主として受託できる「業務委託案件」も掲載されています。

indeedは、インターネット空間にある求人情報をクローリングして掲載する、求人情報のGoogleのような検索プラットフォーム。副業案件を探すなら、一番情報が充実しているといえるかも!?

3)業務もシェアリングの時代

シェアカー、シェアハウスなど、様々なものがシェアリングされる時代ですが、業務もシェアリングに変わってきています。人事や広報、経理などの管理部門の業務をアウトソースして、副業人材とのマッチングを行っているサービスがあります。

業務経験がある人にとって、社員でもなく、外部のコンサルタントでもなく、メンバーのような距離感で複数の会社の業務に関わることができるところがメリットです。

<サービスの例>

経理のアウトソーシング:メリービズ

https://merrybiz.jp/

人事のアウトソーシング:コーナー

https://www.corner-inc.co.jp/

2.オリジナルサービス編:お客様を探す

受託ではなく、自分で講義や研修サービスを作って、販売したい!

という場合、「先生」として自分のスキルやノウハウをシェアすることで収入を得られるプラットフォームがあります。

これらのプラットフォームを活用することで、集客のコストや時間を減らすことができます。

1)スキルシェアプラットフォーム:ストアカ、TimeTicket、ココナラ

ストアカ:https://www.street-academy.com/

「先生」になることで、講座を作成することができ、最低500円から講座を販売できます。講座の種類は、英会話、パワーポイント、エクセル等のビジネス系から、ヨガ、料理、メイク等趣味系の講座まで様々。日本全国40万人以上が登録しているので、全くゼロから始めるとき、講座への集客にも役立ちます。

TimeTicket:https://www.timeticket.jp/

30分から自分の時間を販売できるというコンセプトで、個人が様々なサービスを提供しているプラットフォーム。ストアカと異なるのは、1対1でサービス提供する点。スキルやノウハウの提供だけでなく、プロフィール写真の撮影や、キャリアコンサルティング、ただ一緒にお話しするだけ(!!)のサービスも提供されています。サービスの内容はとても自由度が高いので、ストアカよりさらにハードル低くスタートできると思います。

ココナラ:https://coconala.com/

ココナラも、TimeTicketのように、基本的には1対1でのスキル提供ができるプラットフォームです。サービス提供にかぎらず、デザインやウェブ、イラスト、音楽など、コンテンツ作成のメニューが多く提供されているのが特徴的です。

2)ウェブ集客

こういったプラットフォームを活用すると、集客をかなり短縮できるのがメリットですが、やはり各プラットフォームに依存してしまいます。同時並行で、SNSやブログなど、オウンドメディアでの発信を心がけましょう。オウンドメディアのコンテンツは自分の資産となり、プラットフォームに左右されない集客媒体となります。

副業を始めたい!と思ったらまずやること

ここまで、副業のスタイル、副業の探し方、お客様の探し方についてお伝えしました。

では、いざ副業をスタートしたい!という方のために、長くお付き合いできる副業に出会えるようになるために、おすすめの準備をお伝えします。

1.ポートフォリオを用意しよう

自己紹介替わりになる「ポートフォリオ」もしくはプロフィールコンテンツを用意しましょう。

ウェブデザイナーなら過去に制作したウェブページ、ライターなら書いた記事をまとめて、すぐに人に見せられるようまとめたものをポートフォリオといいます。

正社員やアルバイトの採用面談には、履歴書や職務経歴書が自己紹介になりますが、副業やフリーランスはこれら応募書類を持ちません。

代わりに、ウェブから簡単にアクセスできて、「まずこれを見てください」といえるページを一つ作っておくことは、とても有効です。表現方法は、ブログでも、スライドでも、動画でも構いません。

参考例:複業研究家 西村創一郎さん https://note.com/soutaros/n/n4958e784b199

2.1にも2にも情報発信!

今や、SNSやブログで誰でも情報発信ができ、会社の看板に関係なく、個人が影響力を持てる時代です。副業人材として重要なのは、まず「認知され、興味を持ってもらうこと」。

あなたという情報がインターネットで調べたときに検索できなければ、認知されることも、当然興味を持たれることもありません。

副業人としてのスタートは、とにもかくにも情報発信!!

なぜ、副業をしているのか?どんな思いで副業に取り組んでいるのか?という自分の考えを発信することで、共感が得られ、新しいネットワークが広がります。そこで得たネットワークは、すぐに影響がないかもしれません。でも、将来的には仕事のきっかけになるかもしれませんし、あなたの発信した情報をその人がシェアすることで、より多くの人に認知されるきっかけになるかもしれません。

まったく何から始めていいか分からない、という方。ぜひ、SNSやブログで発信することから始めてみてはいかがでしょうか。

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