自己分析をやれというけれど・・・自己分析編その1 過去の経験を知る
就職活動や転職活動を始めるとき、「まずは自己分析をしましょう」と言われます。
ですが!
自己分析した結果、就職・転職活動の納得感が高まったでしょうか?
自分の資質や、性格、パーソナリティは分かったけど、「それで、結局どの仕事を選ぶべきなの?」が分からないまま終わりませんか?
もしくは自己分析しても、分析が煮え切らない感覚で終わることはありませんか?
自己分析の詳しいやり方はお伝えしません(いろいろ模索しながら納得する方法を自分で見つけるのがいいと思います)。ですが、私が思うところの、
1.何のために自己分析するのか
2.何を分析するのか
をお伝えしようと思います。
1.何のために自己分析するの?
そもそも、なぜ仕事選びで迷うのでしょうか。
この迷いには、3つ理由があります。
①自己理解が足りない
自分はどんなスキルを持っているのか、どんな性格なのか、仕事をするとき何を大事にしたいのか、など、仕事をする上で自分をどう活かせるのかに対する理解が不足していること。これが、いわゆる自己分析です。
②仕事を知らない
これには二つの意味があります。一つは、そもそも仕事の存在を知らないということ。世の中にどんな仕事があるか、知識がなければ選択肢に入れることもできません。
もう一つは、知っていても、その仕事が具体的に何をすることなのかを知らないということです。自分のことが分かっても、仕事を知らなければ、何の仕事をするか考えることはできません。
③自分と仕事の適合性が分からない
自己理解、仕事理解ができても、両者のマッチングができなければ、仕事選びができません。
職業選択の悩みを解消するために、最初の一歩になるのが「自分を理解すること」なので、「まずは自己分析をしましょう」となるのです。
自己分析をしても、分かるのは自分のことだけなので、「自己分析をした」=「やりたい仕事が分かる」とはなりません( 一一) ご注意ください。
2.何を分析するの?
「自己分析」=「棚卸をする」と考える人が多いと思いますが、棚卸をした結果、何を分析したいかを理解して棚卸するのが大事。
自分を理解するポイントがいくつかあります。
①これまでの経験:職務経歴や具体的に行った業務内容。
②能力:「〇〇スキル」「〇〇力」と表現されるもの。
③パーソナリティ:性格や資質のこと。
④価値観:職業を選択する際なにを重要視するかということ。
⑤自分の置かれている環境:自分の職種の需要はあるか、家族の状況はどうかなど。
⑥コミュニケーションスタイル:がつがつ意見を言う、相手の意見に従うなど。
今回は、「①これまでの経験」の整理の仕方と、分析のポイントについて説明します。
残りはまた次回以降!
これまでの経験の整理のしかた
働き始めて数年も経てば、自分が思うより様々な経験をしているものです。やってきたことを改めて書き出したり、人に話したりすると整理されます。
これまでの経験を棚卸する方法として、下記のようなものがあります。
その1 「キャリア・シート」を書く
キャリア・シートとは、いわゆる職務経歴書など、これまで仕事で行った業務内容や成果を時系列で書くもののことです。特に定型があるわけではないですが、一般的なフォーマットがウェブでも見つかるので、利用すると良いと思います。
職務経歴書 職種別フォーマット(リクナビNEXT)
https://next.rikunabi.com/tenshokuknowhow/archives/6799/
また、厚生労働省が推奨するフォーマットとして、「ジョブ・カード」があります。
https://jobcard.mhlw.go.jp/job_card.html
職務経歴だけでなく、学んだことや、キャリアプランなどを整理できるシートです。すべて記入するのはなかなか骨が折れますが、一度整理するためにやってみても良いと思います。
記載したら、ぜひキャリアコンサルタント・キャリアアドバイザーの方に共有して、フィードバックをいただくと、より良いと思います。
その2 「ライフラインチャート」を書く
ライフラインチャートとは、横軸に時間の流れ、縦軸を「充実度」にとり、1本の波線で表現したものです。
↓こういうの

ライフラインチャートの中で、大きく上に振れているとき、下に振れているとき、どんな出来事があったのか、なぜそう感じたのかを書き込みます。
すると、
①どういうときに満足感を感じていたのか
②どういうときにモチベーションが下がったのか、またどのように克服したのか
を整理することができます。
今充実度が低い場合は、次どうすればより充実する方向へ行くのか、どうすれば挫折・失敗を乗り越えられるか、過去の経験から学ぶことができます。
その3 人に話す
とても単純ですが、人に自分の人生を話すことも、経験の棚卸に効果があります。人に語ることで物事が整理されることは、脳科学でも証明されている?そうです。
自己分析、まだまだまだまだ続きます。