【第二新卒の転職】転職の悩み
コロナウィルスによる「三密」回避のため休業要請があった
予算削減のため、クライアントより契約打ち切りになった
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最近、こんなお悩みでご相談を受けることが増えました。
特に、社会人2~3年目の方が多く、すでに退職してしまっている方もいます。
転職や離職を考えたきっかけは「コロナの影響」かもしれませんが、実際は「周りが辞めていくので自分も危機感をもって」という場合が多いようです。
社会人2~3年目の方が転職を考えるとき、よくお伺いするのはこんな悩みです。
「自分のやってきたことが特殊すぎて、他の会社で通用しないと思う」
「転職はしたいのだけど、自分にできることがわからない」
「営業は向いていないと思うけど、向いてる仕事が分からない」
なので、今回はこのお悩みに応えていこうと思います!
1.自分がやってきたことを人に説明できない
自己紹介をする場面で、「何の仕事をしていますか?」と聞かれることは多いと思います。初めて説明するとき、自分の仕事を人に伝えるのは意外と難しいでしょう。ですが、人に説明できなければ、理解を得ることはできません。
「説明できない」という人には次のような傾向がみられます。
・自分の仕事は「特殊だ」と思っている
・仕事内容を抽象化できていない
扱う商材や携わるサービスは、確かに独特な内容かもしれません。でも、作業を因数分解すると、仕事の内容や、求められる能力を抽象化・一般化することができます。
先日ご相談した方は、「環境クリエイター」という職種で働いていました。
実際にどんなことをされいているか伺うと、環境保護をテーマにしたイベントの企画・制作・運営をしているとのこと。つまり、「企画」や「イベントディレクター」の仕事です。
その中には、イベントで実施するプログラムの企画会議や、イベントまでの計画づくり、イベント協賛のための法人営業、イベント参加者集客のための宣伝、イベント運営チームのリクルーティングからマネジメントと、他の仕事にも生きる経験が因数分解されました。
もし、「自分のやっている仕事が分からない」という方は、やっている仕事を逐一アウトプットしてみてください。できれば転職を経験している人、もしくは多くの人と普段から交流している人に話してみましょう。いくつかの会社を経験したり、様々な人の経験を知っている人は、仕事を俯瞰して見ることができます。
職種について幅広く知識があり、作業を分解・抽象化して分析する視点を持つ人と話すと、自分の経験がどのような仕事に生かされるのか見えやすくなるはずです。
2.自分の強みを自覚していない
「事務しかやってないから、強みといえることがありません」
「特に目立った成績を残してないし、何ができるか分かりません」
大学で学んだり資格になる専門知識を必要としない仕事や、営業をやっていて達成率100%未満が続くような人がおっしゃる悩みです。
できることや強みが分からない理由は、強みがないのではなく、強みを言語化できていない、または強みやスキルに関するボキャブラリーが少ないことです。
スキルときくと、テクニカルスキル(技術的・専門的なスキル)に注目しがちです。プログラミングスキル、広告運用のスキル、会計のスキルなど、その職種に特有の知識や技術のことです。
スキルには、テクニカルスキル以外に、コンセプチュアルスキル、ヒューマンスキルと呼ばれるスキルがあります。
コンセプチュアルスキルは、論理的思考力、問題解決思考力、目標達成能力、計画力など、仕事をうまく進めるための考え方や効率的に実行する能力などが含まれます。
ヒューマンスキルは、コミュニケーション力、交渉力など対人関係に関わるスキルです。
スキルに関するポイントは次の3つです。
・テクニカルスキルは、仕事を経験していなくても、勉強することで取得できます。
・コンセプチュアルスキルは、どのような職種においても、日々の仕事の中で磨くことができます。
・ヒューマンスキルは、経験が長くなればなるほど磨かれていきます。
つまり、これまでの仕事で培ってきた「コンセプチュアルスキル」に注目すると自分の強みが整理しやすくなります。テクニカルスキルは学びで補足することができ、また未経験の仕事であってもキャッチアップしやすいのです。
「専門的な知識や技術がない」「明確な数字で見せられる成果がない」と思う人は、一度コンセプチュアルスキル・ヒューマンスキルの観点で強みを整理してみてください。
スキルの種類については、下記リクルート社のページが参考になります。
https://www.recruit-ms.co.jp/service/theme/skill/
3.向き不向きで考える
「営業は向いていないと思います」
仕事がうまくいかない、興味が持てないという理由で、転職を考える人もたくさんいます。
確かに、パーソナリティによって取り組みやすい仕事、取り組みにくい仕事は存在します。ですが、今一度考えたいのは、次の二つです。
・その仕事が生み出す価値に共感できるか
・一緒に働く人に共感できるか
私見も含まれますが、向いている仕事を探すことより、仕事に自分を向かせるほうが簡単だと思います。「向いていない」と思う多くの理由は、成果がでないことです。わずかでも成功体験を積めば、仕事に取り組む喜びを感じられるようになり、もっと努力したいと思えるようになります。取り組む間により得意になり、「向いている」と感じられるようになります。
そこまで努力できるかどうかは、具体的な作業の内容の面白さよりも、仕事によって生み出される価値に共感できるかが重要なのではないかと思います。
どんなに作業自体に没頭できても、その結果クライアントや社会に与えられる影響に自分が納得できなければ、続けることはできません。
また、一緒に働くチームとの関係性を築けなければ、どの仕事をしていてもつらいと感じるでしょう。
第二新卒で転職を考えるときは、表面的な仕事内容ではなく、仕事の価値や中で働く人をしっかり見て検討するといいのではと思います。
最後に・・・今の転職状況は厳しい
以前の記事「コロナショック!今転職するべき?転職しないべき?判断のポイントと転職活動の注意点」でも書きましたが、現状転職は難しいです。
コロナウィルスで直接的な影響を受けた業界にとどまらず、全体的な企業活動が鈍化しているため、求人数は減少し、採用を継続する企業も採用要件が厳しくなっています。
ポイントとしては、下記3つです。
・職種未経験の転職は基本的にNG
・業種未経験で転職する場合は、基本的に年収ダウンを覚悟すること
・経験者で転職する場合は、現職で明らかな成果をのこしていること
「何となく今の職場が合わないと感じているので、転職したい」といった、転職理由が明確でない場合は、今の会社にとどまったほうがよいです。
売り手市場から一気に買い手市場に変わりつつあります。
今転職を検討する人は、本当に転職する必要があるのか、転職するとしたら、どんな求人があるのかよく調査してから進めるようにしてくださいね。