コロナで変わるキャリアの考え方~コロナパラダイムシフト~

4月から始まった在宅勤務がそろそろ1ヶ月に突入しつつあり、慣れてきたなと感じています。

デスクワークの仕事はパソコンとスマホ1台あれば完結するので、転職エージェントとしての仕事も不要不急の外出を避けて行っています。

さて、「withコロナ」「afterコロナ」という表現が広く使われるようになってきましたが、コロナが現れた世界におけるパラダイムシフトについて、また、このパラダイムシフトがキャリアの考え方にどう影響するかについて考えます。

withコロナでコミュニケーションは非対面が前提に

治療薬やワクチンが開発されるまでの1年間はコロナを警戒する日々が続き、それが終わった後もコロナ以前のように自由に人と会い、国境をまたぐ移動をすることは難しいという意見があります。

これが未来のシナリオなら、根本的に、働き方、生活の仕方を変えなければなりません。

これから仕事・生活環境は、非対面のコミュニケーションが前提になります。

基本的にはオンラインや電話などテレコミュニケーションを用いて会話し、仕事をし、生活をします。

この前提によって、都市と地方の対立構造や、会社に対する考え方、生活の価値観が変化すると考えます。

withコロナのパラダイムシフト

①首都圏と地方の対立構造の変化

会いに行くことが前提だった世の中では、地理的に近いことは有利でした。そのため、企業が集中する首都圏に人が集中し、商業や、交通機関、不動産も首都圏に集まっていました。

一方、会いに行く前提がなくなった世界では、地理的制約を気にせず自分が好きな場所にいることができます。地元や、自然豊かな場所、広大な土地のある郊外など、自分の精神生活をもっとも豊かにしてくれる場所を選んで生活ができるようになります。

すると、人が様々な場所にばらけます。人がばらけると、住む家や、消費も分散します。それぞれの場所で仕事をするので、首都圏以外の場所でお金が落とされるようになります。

すると都市、特に東京の一極集中が緩和され、首都圏VS地方の構造が変化することが考えられます。

②帰属意識の変化

非対面のコミュニケーションが前提になることで、「会社に集合して勤務する」ことがなくなります。これによって、個人の肩書は会社名・役職から、プロジェクト・ラベルに変化します。

自宅から仕事をしていると、特定の会社に所属している意識は以前より薄くなったのではないでしょうか。オフィスにいると、業務時間は拘束時間になり、その会社の仕事以外のことは一切できません。日中しか開いていない病院への通院や、自動車免許の更新など、ちょっとしたことに大変な不自由を感じるでしょう。

一方、自宅等オフィス以外の場所で仕事をすると、場所の制約がなくなるため、24時間が自分の自由になります。

なにも、働く時間は9時~18時でなくてもいいのです。8時~12時+15時~19時のように時間を使ってもいいでしょう。何時にどの仕事をするかが自分で選べるようになります。

すると、会社の仕事をするというよりも、プロジェクトで仕事をするというスタイルのほうがマッチするようになります。会社という枠にとらわれず、個人事業主のように、プロジェクトベースで仕事をするスタイルに変化します。

自分の肩書を会社名や役職で語るのではなく、参画したプロジェクトや、独自の名称(ラベリング)によって語るように変化します。

これに伴って、会社の役割は雇用を創出することから、プロジェクトのプラットフォーマーであることに変化します。

③価値観の変化

首都圏VS地方といった地理的な優位性がなくなること、肩書を会社で名乗ることがなくなると、これまで価値だと思われていたものが価値ではなくなります。

これまでステータスと考えられていた首都圏のタワーマンション住まいは、もはやそれほど価値ではありません。人に会いに行く必要がないので、オフィスや繁華街に近い都心の狭い物件に、高い家賃を払い続ける意味はもうあまりないのです。

また、有名企業に所属することで、企業ブランドを活用できていましたが、企業への帰属が希薄になることで、会社で肩書を名乗ることもそれほど価値がなくなります。

withコロナのキャリア

コロナによって、コミュニケーションの前提が覆され、考え方の変革が起こることを説明しました。では、このパラダイムシフトの時代の中で、どうキャリアを考えるといいでしょうか。

これまで、転職における会社選びがキャリア形成における重要な選択肢でした。なぜなら会社が提示する年収や諸条件が結局は生活のベースになり、どれだけ豊かな生活を送れるかを年収が左右していたからです。

しかしこれからは、USPとソーシャルグラフがキャリア形成のキーになります。

①USP

USPはUnique Selling Propositionの略称であり、他社と差別化される独自の強みを表現したものをいいます。スキルや経験値から、他社と差別化し、海のような「個人」の集まりの中でいかに認知されるかがキャリア形成の重要ポイントです。

そのためには、実力ももちろんですが、「ラベリング」が重要です。「片付けコンサルタント」といえばこんまりこと近藤麻理恵さんを誰もが想起すると思いますが、これは「片付けコンサルタント」というラベリングも功を奏しています。

自分の経験・スキルから、顧客やプロジェクトチームに貢献でき、差別化される価値は何か、それを概念化すると、何と表現されるのか。

ここで何を選択するかが重要になります。

ただし、会社と違っていいところは、ラベルはいつでも何度でも貼りなおせるということです。所属企業や、部署、役職をそう簡単に変えることはできません。一方、自分が何の専門家なのか、学びなおすことも、命名しなおすことも、すべて自分のコントロール下にあります。自分が納得でき、うまく仕事が回るUSPを追及し続けることが重要です。

②ソーシャルグラフ

「ソーシャルグラフ」とはウェブ上の人と人とのつながりを表す概念です。

どんなにとがった差別化ポイントを持っていても、商流がなければ仕事はやってきません。人脈が重要です。beforeコロナの世界でも、人脈は個人の市場価値を決める重要な指標でした。withコロナ、afterコロナにおいては、この人脈がインターネット空間上のつながり(=ソーシャルグラフ)になります。

インターネット空間での人脈は、リアルの人脈と比べ圧倒的なスピードで拡大します。Facebookでは7世代先の知り合いまでたどると全世界の人とつながるといわれますが、インターネットによって人とのつながりはそこまで急速に拡大します。

つながり放題だからこそ、つながる人の選択が重要になります。

いい人とのつながりは、その人から先につながるいい人との人脈を急速に築きます。

逆に、悪い人とのつながりは、その人から先につながる悪い人との人脈を急速に築きます。

いいソーシャルグラフをもつ起業家は成功する確率が高いといわれます。

個人事業主的な働き方をする人が増える未来において、どの人にとっても、ソーシャルグラフ選びが重要なキャリア形成のファクターになっていくでしょう。

まとめ

コロナによる価値観の変化、それに伴うキャリアの考え方の変化について、筆者の考えを説明しました。

これはあくまで一つのシナリオであり、未来を約束するわけではありません。

ですが、あらゆるコミュニケーションや仕事のプロセスがオンライン化したことによる大きなメリットが生まれている以上、コロナの収束の時期に関わらず、非対面のコミュニケーションが重要な手法の一つなっていくことは十分あり得るのではないでしょうか。

そんな未来に向けて、自分の働き方、生活の仕方を考える機会をつくることはどの人にとっても必要なことだと思います。

自分にとっての望ましい未来、そのための今の行動をみんなで考えていけたらと思います。

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